自転車で遊ぶ (1) —初ロードバイク購入—

このロードバイクに関する記事をずっと書きたかったのですが、5月中はしばらくバタバタしていて書けませんでした。ちょうどひと月ほど前に、はじめてのロードバイクを購入しました。このひと月間は、時間さえあれば自転車を触っていました。およそ一年半ほど前だったでしょうか、近場の移動手段と運動不足解消のためクロスバイクを初めて購入して、タイヤやホイール、ハンドルやサドルなど、少しだけ自分でカスタマイズするようになって、100kmほどの小旅行に何度かでかけたりしました。そうしているうちに、ロードにも興味を持ちだした… という、多分多くの皆さんがたどるコースを例に漏れず辿ったのだと思います。

いくつか実際に専門店に立ち寄って眺めたり、自転車関連の雑誌や本、Webサイトなどを眺めていると、細身のクロモリ、しかもヴィンテージパーツで飾られたものがとても私の興味を引きました。Masi や Cinelli, Everest, Rossin など、往年の名車の威風堂々たる姿はいくら眺めていても飽きません。物欲は高まるばかりでしたが、一台目からそれほど高価なものには手が出ませんので、一応10万までと予算を決めて、ヤフオクと「にらめっこ」を始めました。探し始めて一週間ほどで、ちょうど私の興味に合ったものが目に止まりました。値段は予算ちょうど目一杯という感じ。詳しい友人に相談すると悪くないという評価だったので、思い立ったが吉日と (自分を騙して^^;)、 結局あまり迷わず落札しました。一応サイズだけは慎重に確認しました。購入したのは、神奈川県のオリエント工業の Vogue というブランドのフレームのものです (大人の人形メーカー とは別です^^;)。

  • VOGUEロードレーサー: TOP510, CC475, CT490, END126

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フレームの詳細は分かりませんが、80–90年代頃のものらしいです。私の興味惹かれた Campagnolo や Suntour などヴィンテージパーツが多数採用されており、安くはないですが、全体としてはとてもお買い得なように見えました。サイズもオーダーものではありませんので「ぴったり」とまでは行きませんが、中古のものとしては許容範囲なのだと思います。Vogue は高比良弘さんという方が昭和55年に立ち上げたブランドで、NJSに登録されており競輪フレームとして人気があるようです。フレームはオーダーメイドのみなので、どういう経緯で、また何名のオーナーさんをへて、私のところまできたのか… そのようなことを想像することも楽しく感じます。私なりに調べたパーツの詳細は、以下のとおりです。一部不明なところもあるのですが…

  • クランク: Campagnolo C Record, ロゴ印刷タイプ (後期型), クランク長165mm
  • BB: Campagnolo Square Taper Bottom Bracket, Veloce ?
  • チェーンリング: Campagnolo C Record 50×39
  • ブレーキ: Campagnolo (Super?) Record
  • ブレーキレバー: Campagnolo Record
  • Wレバー: Campagnolo Super Record (凹マーク)
  • RD: Campagnolo Super record
  • FD: Campagnolo Super record (3つ穴)
  • ヘッドパーツ: Campagnolo Record
  • ステム: Nitto Pearl 6 (65mm)
  • ハンドル: 3ttt, Model Grand Prix T.d.F. size 36
  • シートピラー: Nitto 626
  • サドル: Brooks B17 Champion Special (チタンレール)
  • リム: Super Champion, Medaille d’Or (tublar 32h)
  • ハブ: Suntour Superbe Pro (32h, クイックレバー Suntour)
  • タイヤ: Continental GP4000 22-28 (tublar)
  • フリーホイール: Suntour Microlite (13-16-17-19-21-24)
  • スポーク: HOSHI ステンレススポーク (☆マーク, ニップル真鍮)
  • チェーン: Regina SL

クランクの C Record やサドルの Brooks (チタンレール) をはじめ、かなり高価なパーツが搭載されています (新品だとクランクセット[9万ほど]と サドル [36,000円]だけで十分私の購入価格を超えます!)。パーツの年代にばらつきがあるので、初めのオーナーさんから徐々に今搭載されているパーツに変化していったのかなと想像しています。しかし、なにより、実際に見るヴィンテージパーツの美しさには心躍らされるものがあります。

ブレーキレバーは穴あきでないもの (Record 期) なので、ブレーキもおそらく Record 期のものだと思うのですが、あるいは S Record かもしれません。はっきりはわかりません。ここでは ヴィンテージロードレーサー という雑誌の以下の写真を参考に判断しました。

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また、左ブレーキが前輪、右ブレーキが後輪と、現在の主流と逆となっていました。Wレバーの操作にはこちらの方が良いのかもしれません。しばらくこのまま使用してみます。Wレバーは凹マークなので S Record 期のものと思われます。

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Cambio 工房 さんの “Campagnolo Derailleurs of the World” というカンパディレーラーについての微に入り細を穿つ資料によると、リアディレーラーは 白い材質プーリーの Nouvo Super Record の “2型B” で、フロントディレーラーは囲みのカンパロゴで直付タイプの Super Record の “2型D” だと思います。いずれも 1982–85年の期間のもののようです。

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フリーホイールは Suntour マイクロライトで80年頃に出てきた軽量化フリーのようです。フリー抜きが6爪と特殊 (cf. http://dt6110.web.fc2.com/parts/free7.html) なので、手元では今のところ外せません。現在販売されている工具では代用できそうもないので、Suntour の専用工具がヤフオクなどで見つかるといいのですが…

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タイヤも高価なTubularの Continental Grand Prix 4000 でしたが、磨耗と経年劣化が進んでおりタイヤは交換しなければいけないと考えています。

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リムも超軽量の Super Champion の Medaille d’Or ですが、大阪の町中メインで乗ることもあり、また私の体重では少し心配で (^^; もう少し丈夫なものに変えようと思います。上の画像のようにブレーキシューの跡もかなりあり、傷みも進んでいます。また、手元に届いた段階で少しブレもありました。

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ハンドルは 3ttt の Mod Grand Prix (size 36) ですが、エンド335mm幅ほどで、ロード初の私は最初こういうものかと乗ってみましたが、やはり少し狭いです。操作性が追いつかず、危険に感じました。ハンドルも交換しないといけないと考えています。

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初心者ながら、あれこれ手探りで思案を巡らしているのですが、その過程そのものが楽しいです。パーツの年代を見ると、最初のオーナーさんは1980年代の中頃か少し後の時代だったかもしれません。パーツの一つ一つにかなりこだわりを感じます。ひとまず私が乗り出すためには、まずはペダルをつけることはもちろん、手元に届いた時点での搭載されている一部のパーツは、実際の使用上、交換しないといけないものもあります。次回、その経緯をまた記事にしてみようと思います。

部屋には、このひと月の間で購入した自転車関連の雑誌や本が散らばってます。本屋に立ちよるたびに買ってしまいます。実際はこの倍以上は部屋に散在してます^^; なんだかこのひと月は自転車のことばかり考えてました。

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