久しぶりの Mac を購入して、ここ数日いろいろ設定をしてきました。エディタ や ブラウザ の設定をしたり、辞書 を入れたり、LaTeX をインストールしたり、ローカル Web サーバー を構築したり… 気がつくと 250GB ほどあった内蔵の SSD も 200GB ほど消費されていました。
そろそろ新しい Mac もバックアップをしておかないと不安になり、以前の Mac でしていたのと同様に Time Machine のバックアップ先に iSCSI ターゲットを指定 しようか思ったのですが、古い Mac で利用していた globalSAN のiSCSI イニシエーターはワンライセンス 89 ドル (2016/1/5 現在) で、追加でライセンスを購入するには少しためらわれます。そこで、iSCSI ターゲットへは、古い Mac からネットワーク経由で接続して、それを Time Machine のバックアップ先に指定することにしました。
まず古い Mac の「システム環境設定」「共有」「ファイル共有」にチェックを入れて iscsi を追加して、「オプション」の「AFPを使用してファイルやフォルダを共有」にチェックを入れます。
新しい Mac のファインダーメニューの「移動」「サーバーへ接続」からサーバーアドレスを指定します。
接続できたら、「システム環境設定」「Time Machine」から先ほど接続した iSCSI をバックアップ先に選択します。
バックアップが完了するとポップアップ通知されます。
補足 —OS X の Free の iSCSI イニシエーターについて—
すでに globalSAN のライセンスがあるならそのまま使用継続すればいいと思うのですが、今回あらためて OS X の iSCSI イニシエーターを探してみたところ、フリーのものも開発されているようですので、ここに少しメモしておきます。
Mac OS X El Capitan には SIP (System Integrity Protection) という新しいセキュリティシステムが導入されていますので、例によってこれがちょっと厄介です。上の iscsi-osx を導入するにはリカバリーモードで起動して SIP を切っておく必要があります。
# csrutil disable Successfully disabled System Integrity Protection. Please restart the machine for the changes to take effect.
再起動後 status が以下のようになっているか確認します。
$ csrutil status System Integrity Protection status: disabled.
この上で iscsi-osx を導入しました。
$ cd ~/src $ clone https://github.com/iscsi-osx/iSCSIInitiator.git $ cd iSCSIInitiator/ $ sudo ./build $ sudo ./install $ iscsictl Usage: iscsictl add target <target>,<portal> [-interface <interface>] iscsictl remove target <target>[,<portal>] iscsictl login <target>[,<portal>] iscsictl logout <target>[,<portal>] iscsictl mount <target> iscsictl unmount <target> iscsictl modify initiator-config [...] iscsictl modify target-config <target>[,<portal>] [...] iscsictl modify discovery-config [...] iscsictl list initiator-config iscsictl list target-config <target> iscsictl list discovery-config iscsictl add discovery-portal <portal> [-interface <interface>] iscsictl remove discovery-portal <portal> iscsictl list targets iscsictl list luns
導入後に再度リカバリーモードに入り csrutil enable
にしておきました。