昨年 2014/06/19 に開催された京都大学名誉教授の長谷正當先生による、臘扇忌法要の記念講演「本願の信と自信 —自己を証しすること—」の文字起こしを行いました。臘扇忌法要当日は、私はスタッフとしてあれこれ動いていましたので、ご講演自体に聞き逃した部分も多く、この作業を通じてあらためてじっくりと先生のお話を聴くことができました。一昨年の羽田信生先生によるご講演 (十二月の扇 (臘扇) —無用なる我の発見—) の内容も、この文字起こしの段階で多く学ぶことがありましたが、清沢満之の思想をテーマとしたお二方の先生のご講演内容は、その根底において共通するものがある一方で、当然ながら清沢思想への先生方それぞれのアプローチの仕方は異なり、その辺りのことを考えながら作業することは、とても有意義な時間でした。
ご講演自体は前半・後半合わせて2時間ほどでしたが、あらためてお聴かせいただくと、釈尊・善導・親鸞・蓮如、曽我量深をはじめ、夏目漱石・西田幾太郎・二階堂行邦から、ニーチェ、ロバート・ベラー、ヴィクトル・フランクル、シモーヌ・ヴェイユに至るまで、実に多様な思想家の言葉を交えながら、様々な側面から清沢満之思想の根幹ともいうべき「自信」についてお話いただきました。文字起こしのデータは、講演内容そのままですので、近く校訂されたものが大阪教区の寺院に送付されるかと思いますが、ここに今回作成したドラフトを置かせていただきますので、ご講演を聞き逃された方でご興味のある方はどうぞご覧ください。
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