Google Reader サービス中止のニュースが話題になっています (Official Google Reader Blog)。私も便利に利用していたので、さてどうしようかな、としばらく様子を見ていました。Google Reader はほとんど使用することが習慣化しており、その使用感について改めて意識することはなかったのですが、いざなくなるとなると代替を探すのが難しく、便利なサービスだったなと感じます (まあ、薄情なものです…)。Google Reader 公式ブログによると、「3ヶ月猶予があるから (今年の7月1日正式終了)、それまでに代替のフィードリーダーを探してね、Google データエクスポート からデータはエクスポートできるから」とのことです。
さて、とにかく何か別のものを使い始めなければなりませんので、手始めに Tiny Tiny RSS (以下 TT-RSS) を利用してみようと思います。導入先はさくらの VPS (Debian Squeeze) にします。簡単なインストール案内が本家のサイトにあります。
要件は、
- ブラウザ (Firefox, Chrome, Opera, cf. http://tt-rss.org/wiki/CompatibleBrowsers) - Web server (Apache など) - PHP (要 mbstring) - PostgreSQL か MySQL
となっています。VPS を利用している方であれば、Apache, PHP, MySQL などは導入済みの方がほとんどでしょうが、適宜必要なパッケージを予め導入しておきます。
例えば以下のように実行すればよいでしょう。
$ sudo apt-get install apache2 mysql-server libapache2-mod-php5 php5-mysql $ sudo apt-get install php5-cli php5-xmlrpc php5-curl
以下では Debian Squeeze で、Apache と MySQL を利用します。
get source code
まずは TT-RSS のソースコードを入手しておきます。
$ cd ~/src $ wget http://tt-rss.org/download/tt-rss-1.7.5.tar.gz $ tar zxvf tt-rss-1.7.5.tar.gz $ cd tt-rss-1.7.5
creating a database
MySQL のデータベースを用意します。パスワード (‘ttrsspass’) は適当なものに変えておいてください。
$ mysqladmin -u root -p create ttrssdb $ mysql -u root -p -e "GRANT ALL PRIVILEGES ON ttrssdb.* TO ttrssuser@'localhost' IDENTIFIED BY 'ttrsspass'" $ mysql -u root -p -e "FLUSH PRIVILEGES"
ソースコードの schema
ディレクトリの SQL ファイル (ttrss_schema_mysql.sql
) をインポートしておきます。
$ mysql -u ttrssuser -D ttrssdb -p < schema/ttrss_schema_mysql.sql
configure
テンプレートから config.php
を作成しておきます。
$ cp -a config.php-dist config.php
デフォルトでは DB_TYPE に postgresql
が選択されています。これを mysql
に変えておきます。その他も上で設定したものに変えておきます。
define('DB_TYPE', "mysql"); define('DB_HOST', "localhost"); define('DB_USER', "ttrssuser"); define('DB_NAME', "ttrssdb"); define('DB_PASS', "ttrsspass"); define('SELF_URL_PATH', 'http://yourserver/tt-rss/');
Apache のドキュメントルートに移動して、パーミッションを変更しておきます。
$ sudo cp -a . /var/www/tt-rss $ sudo chown -R www-data:www-data /var/www/tt-rss $ sudo chmod 600 /var/www/tt-rss/config.php
Apache を再起動します。
$ sudo service apache2 restart
import feed subscriptions
- http://<サーバーのアドレス>/tt-rss
にアクセスして、設定を進めます。初期ユーザーは “admin” でパスワードは “password” です。
最初にログインした後、右上の「操作」の “Preferences” 「ユーザー」からパスワードの変更をしておきます。
Google Reader からフィードを取り込む場合は、Google Reader の「設定」「インポート/エクスポート」「情報をエクスポート」から「Download your data through Takeout」をクリックしてデータをエクスポートします。ダウンロードしたデータの中にある subscriptions.xml
が登録したフィードリストなので、これを TT-RSS の WebGUI 右上の「操作」「Preferences」「フィード」「OPML」から選択して “import my OPML” をクリックして取り込みます。
automatically update
デフォルトでは TT-RSS はフィードをダブルクリックした時のみアップデートを行います。
config.php
の “SIMPLE_UPDATE_MODE” の “false” を “true” に変更しておくと、TT-RSS にログインしている間、30分毎にフィードをアップデートしてくれます (“Preferences” で変更可能)。
この方法 (Simple background updates) ではブラウザで TT-RSS を使用している時のみアップデートが行われます。システム自体で定期的にフィードのアップデートを行うには、例えば crontab
で以下のようなラインを登録しておくことで可能となります。
$ crontab -u www-data -e */30 * * * * cd /var/www/tt-rss && /usr/bin/php /var/www/tt-rss/update.php --feeds >/dev/null
詳しくは UpdatingFeeds – Tiny Tiny RSS をご参照ください。
もう一点、私が今回導入した TT-RSS v.1.7.5 のデフォルトでは TT-RSS 自体の自動アップデートが有効になっていないようです。”Preferences” の “System plugins” の “updater” にチェックを入れておきました。
参考サイト
- Weekend Project: Replacing Google Reader with Tiny Tiny RSS | Linux.com
- How to Build Your Own Syncing RSS Reader with Tiny Tiny RSS and Kick Google Reader to the Curb
- Install Tiny Tiny RSS on Debian
- 第266回 Google Readerの代替サーバーを用意する:Ubuntu Weekly Recipe|gihyo.jp … 技術評論社
- CentOS6 Tiny Tiny RSS をインストールする – わすれないうちにメモしよう
“さくら VPS に Tiny Tiny RSS を導入” への2件の返信