自宅の NAS 用のマシンのため HP ProLiant MicroServer の購入を考えているうちに、いろいろ眺めていると、もう少しスペックがよいものを購入したくなってきました。結局以下のものを購入しました。
値段は Amazon での注文時 (2012/11/24) のものです。
CPU | Intel CPU Core I3-3220T ¥ 10,186 |
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マザーボード | ASUSTek Mini-ITX マザーボード P8H77-I ¥ 9,063 |
ケース | NODE-304-BL ¥ 8,980 |
メモリ | DDR3 PC3-12800 CL9 4GB 2枚組 ヒートシンク付 W3U1600HQ-4G/N ¥ 2,982 |
電源 | オウルテック FSP電源 400W 80PLUS GOLD AU-400 ¥ 6,468 |
合計 | ¥ 37,679 |
パーツはサーバー向けになるべく低電力のものを選びました。
ケースはなるべく多くの HDD を装着でき、かつ、なるべく省スペースなものを探し Fractal Design の NODE-304-BL にしました (先人のレビュー: あれこれテストする XXI)。
ケースには 3.5インチ HDD 6つが装着可能です。
このマシンに UNIX 系の OS を導入して NAS を構築しようと考えているのですが、今のところ設定が比較的簡単そうなので FreeNAS を導入しようかなと考えています。
HDD は WesternDigital Red 3.0TB WD30EFRX あたりを6つ欲しいところなのですが、懐事情もあり、もう少し先になりそうです ^^;
PC の自作は初めてですので、もしこの記事をご覧の方で、サーバー用途ならこうした方がよかった、とお感じになったならば、コメントでお知らせいただければ幸いです。今後の参考にさせていただければと思います。
つづく。
【追記 2013/01/15】
起動時 ASUS UEFI BIOS UTILITY で見ると CPU 温度は 32C、MB 温度は 28C となっていました (室温 23C ほど)。その他電圧等は以下の通りです。
HDD 動作中は近くで聞けば音が出ているのが分かりますが、気になる程ではなく、概ね静かに動作しています。
結局あれこれ試行錯誤しながら FreeBSD を導入し ZFS RAID-Z で NAS を構築しましたが、現在のところ CrystalDiskMark でのベンチマークは以下のようになっています (左 iSCSI, 右 Samba)。
Samba 接続で 5GB のデータの読み書きをいくらか繰り返してみました。GNOME のシステムモニタで見る限り CPU は 50% ほどの使用率といったところでしょうか。メモリの方は ZFS ではかなり贅沢に使用してくれるようです (このまま読み書きを継続していくとまだ使用率は上がっていきます)。
【追記 2013/02/04】
クライアント (Windows 7, SP1) 側のドライバー (Realtek Giga LAN Driver) を更新したところ、もう少しだけベンチマークの数値が上がりました (左 iSCSI, 右 Samba)。
サーバーはここ一ヶ月ほど設定を変更することはなかったので、多分それ (ドライバ更新) が功を奏したんだと思うのですが、実際のところはよくわかっていません。クライアント側のドライバ更新は、通常は自動でなされているはずなのですが、どうもそのあたりしか変更した記憶がありません。数値の向上はほんの少しなのですが、ベンチマークソフトを何度か繰り返しても同程度の値がでましたので、上で計ったものと比べると単なる誤差ではないようです。
【追記 2013/04/02】
ワットモニター を購入したので、消費電力を計測してみました。上記構成のマシンにシステム用の SSD 1台 (OCZ SSD Agility4 64GB) と HDD 6台 (WD Green 2TB, WD20EZRX/N) を繋ぎ、FreeBSD ZFS RAID-Z で NAS を構築しています。
アイドル時で 50 Watt ほどです。計機にはおおよそ「30円/日」と表示されました。
別のマシンから Samba 接続で 5GB のデータの読み書きをしばらく繰り返してみたところ、ワットモニターは 55–65 Watt ほどの数値を行き来しました。DLNA (Mediatomb) で DVD 相当のファイル (ISO 5.3GB) を再生してみると、こちらはもう少し低く 50–55 Watt ほどでした。
TB 級の大容量クラウドがもう少し手頃な値段設定になり転送速度も実用的な範囲になると、そちらへのデータ移行も視野に入れるようになるかもしれませんが、データ管理に関しては現状しばらくこのマシンが活躍しそうです。
なお、このマシンについて、あれこれ試行錯誤した痕跡をこのブログにも残しましたので、よろしければご覧ください。
- NAS 用マシンを自作してみる (1) —パーツ購入と組立—
- NAS 用マシンを自作してみる (2) —起動用ディスクの準備—
- NAS 用マシンを自作してみる (3) —FreeBSD on ZFS—
- NAS 用マシンを自作してみる (4) —FreeBSD の設定—
- NAS 用マシンを自作してみる (5) —ZFS RAID-Z とパフォーマンス—
- NAS 用マシンを自作してみる (6) —Firefly Media Server の導入—
- NAS 用マシンを自作してみる (7) —DLNA サーバー Mediatomb の導入—
- NAS 用マシンを自作してみる (8) —iSCSI ターゲットの作成とパフォーマンス—
- NAS 用マシンを自作してみる (9) —RAID-Z の修復—
- NAS 用マシンを自作してみる (10) —ZFS FreeBSD フルシステムバックアップ—
- NAS 用マシンを自作してみる (11) —Torrent クライアント Transmission の導入—
【追記 2016/03/28】
この記事を投稿したのが 2012/11/25 とありますので、現在 2016/03/28。このマシンを組んで以来、3年と少しが経過しました。その間、再起動以外には一度も電源を切ることはありませんでしたが、マシンそのものやディスクが壊れることもなく、正常に稼働しつづけてくれています。現在 FreeBSD は 9.1-RELEASE-p22 で、クライアントは Window 10 にアップグレードしました。ディスクは 10TB (2TB x 5) のうち 85% ほど使用しています。パフォーマンスは Seq の Write の数値が多少上がってますが、4K の値は落ちています。多少の経年劣化はあるものの、これだけの期間、およそパフォーマンを維持して稼働してくれていることに、とても満足しています。
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